競馬予想でもっとも重要なファクターは「タイム」です。
理由は、弱い馬は速いタイムで走れません。強い馬が展開に恵まれなかったり、体調が万全でなくて遅いタイムになる事はあっても、弱い馬が速いタイムで走る事は物理的に無理です。
なのでレースに出走している各馬が、それぞれどの程度の能力を有しているかを判断するためにもタイムは切っても切れない判断基準なわけですね。 そこで、今日はタイムについての理解を深めていこうと思います。
競馬新聞やスポーツ新聞の調教欄を見れば、各馬の調教タイムを見る事が出来ますし、JRA-VANや地方競馬DATAなどを利用しても情報は手に入ります。
調教のタイムと言うのは前走の着順などと比べて比較的目立たない場所に書かれている事が多く、 また、初心者には調教タイム欄の読み方がわからない人も多いため、競走成績と密接な関わりがあるわりにはオッズに反映されづらいファクターです。
もちろん、調教で早いタイムを出しているから本番のレースで必ず勝つと言うような「直結」するものではありませんし、 いわゆる「調教駆けする馬」と言って、調教ではよく見せるけれど本番のレースに行くと全然ダメと言う個性を持った馬もいます。
なので、調教タイムとレース結果はイコールで結ぶ事は出来ないものの、それでも弱い馬と言うのは「調教駆け」すらしません。 以前私が一口馬主として所有していたある馬は、結局デビュー出来なかったほど弱い馬でしたが、調教ですらまともな時計が出せなかったですね。
調教欄の見方や、各調教コースの基準タイムなどは以下のページ(外部のサイトにつながります)が詳しくまとまっています。
調教は、わざと軽めに行う場合もあるので、調教タイムの数値ばかりを気にしても仕方が無いのですが、 ラスト1Fが11秒台になっているような「しまいの脚がある馬」を見落としてしまうのは勿体無いですからね。
持ち時計とは、過去に同じ距離を走った時に出した自己ベストタイムの事ですが、 調教のタイムと違って実際のレースでのタイムなので、さらに競走能力を測るのに適していると考えられます。
いくら自己ベストである持ち時計が早くても、それが若い頃のタイムで現在は高齢馬でそこまでのパフォーマンスが出せない場合は参考になりませんし、 また、持ち時計を出した時には少頭数で邪魔者なくスムーズに走れていた場合、もし今回のレースが多頭数の内枠なんかだったりすると、 同じように持ち時計を再現できるとは限りませんよね。
また、馬場状態によっても持ち時計は違ってきます。自己ベストを出した時の馬場状態が異なれば、タイムの数値だけ見ていても各馬の比較は出来ません。
馬のレース当日の体調によっても持ち時計程度のタイムを再現できるかどうかは違ってきます。 なのでパドックの気配や返し馬の様子なんかも重要な手がかりになるわけです。
過去のレースで出走メンバー中最速の上がり3ハロンタイムを出した馬は、近々好走する事で知られています。 考えられる理由としては、メンバー最速の上がりタイムを出せる馬と言うのは、
上記のような「まだ上位にいけた可能性がある」わけです。 要するに、ただ単に末脚が切れると言うだけでなく、「伸びしろの可能性がある」とも言えるわけですね。
実際に上がり3F最速の馬を意識して買う事で馬券の回収率が改善される事が統計からもわかっています。 なので、この上がり最速を出せる馬に馬券投資家の注目が集まってるわけです。
※回収率=馬券購入額÷払い戻し額 のパーセンテージ