よく日本の馬場は高速馬場だ、だから競走馬の骨折など故障が多い!という主張をする人がいます。
海外のレースのリザルトページ(結果)を見ていると、あれ?芝の2400mでこんなに時計(タイム)がかかるの?という時がよくあります。
一方で日本の競馬は確かに海外と比べて同じ距離でもタイムが速いです。なので馬場がカチカチに硬くて速い時計が出ていて、さらにそのため馬の故障が多くなっていると思っているんでしょうね。
しかし、日本の馬場の硬さはハッキリ言って海外の競馬場の馬場と比べて大差ありません。日本の競馬場は平坦で凸凹を減らし、水捌けを良くし、走りやすい馬場にしたから速いタイムが出るんですよ。
日本でもっともアップダウンの激しい競馬場は中山競馬場ですが、凱旋門賞が行われるフランスのロンシャン競馬場なんかは、その中山競馬場の倍ほどの起伏があります。
日本の競馬で馬の故障が多いと言っている人は、何かデータを元に言っているわけではなく、イメージでそういうイメージを抱いているのでは無いでしょうか。
実際私は普段の競馬を観戦していて、馬の故障が昔と比べて増えたとはどうしても思えないんですよね。
と思って色々調べてみたら、こういう記述を発見しました。
『時計が速いというのと、競走馬の故障しやすさは別のことだと考えている。現実にコース面がデコボコで不均一で遅いよりは、速くてもコース面が平らで硬さが均一な、保持力が十分な馬場のほうが事故や故障が少ないことがわかっている。 たとえば芝のレースの競走馬の故障率は1999年頃がいちばん高く、約2%だった(出走馬100頭中2頭という意味)が、最近はその半分強(1.1~1.2%)にまで下がっている。
『コースの鬼!』(城崎哲著・競馬王新書・07年11月)
やっぱりデータ的に見ても昔よりレース中に故障が増えたというわけでは無さそうですよね。安全を追求し、走りやすくした結果の好タイムなんだね!
普通に考えて人間が走る場合でも、登山道のような荒々しいコースと、陸上トラックのように整備されたコースでは、どちらがタイムが速くて安全かは論じるまでもないですよね。
夏競馬と呼ばれる期間は大体6月〜9月です。正確には以下の通り。
ただ、競馬ファンの心情としては宝塚記念が終わって、函館開催が始まったあたりが「ああ、今年も夏競馬が始まったな」という実感がわく頃かなと思います。
夏競馬期間、強い馬は賞金の高いレースの行われる秋競馬に備えて休養に入るため、 基本的に弱い馬が賞金を稼ぐチャンスになります。
夏競馬がつまらないと思っている人は結構多い。でもそれはちょっと勿体無い。ここでは夏競馬の楽しみ方を教えるよ!
夏競馬期間、強い馬は賞金の高いレースの行われる秋競馬に備えて休養に入るため、 基本的に弱い馬が賞金を稼ぐチャンスになります。
でも弱い馬ばかり集まっているので能力が拮抗していて 予想も難しく、北海道シリーズでは関東と関西の人馬が入り混じって能力比較は難しく、小倉・中京・新潟・福島は暑さで調子の狂う馬もいて予想は難解です。
そこに2歳新馬戦も加わってデータに乏しい状況で競馬予想しなきゃいけません。
それにどうしても新潟と中京以外のローカルコースは距離設定のバリエーションが少なくて、心理的に飽きてしまうというところもあるかも知れませんね。ダートの番組なんて1000mと1700mばっかりじゃん!てなります。
要は刺激が足りないって事なんだろうね!
要は馬券を当てまくるか、馬券とは違った部分に楽しみを見出すか、この2択で夏競馬は楽しくなります。
馬券を当てる事に関しては夏競馬荒れる理由【当たらない】にわかりやすく書かれているので、参考にしてみてください。以下の動画も参考になります。
JRAもサマーシリーズ、サマージョッキーズシリーズ、ワールドオールスタージョッキーズなどのシリーズで盛り上げようという姿勢は感じるんだけど、イマイチ笛吹けど客踊らず…といった印象だよね。
そうかと思えば「大阪杯G1にします!」で馬券売上大幅アップだし、「ホープフルステークスもG1にします!」これまた馬券売上大幅アップだし、結局レースのグレードの「祭り感」が一番効き目があるらしい。
でも、なんとか馬券とは違った部分で、夏競馬のここを見て!という魅力をプレゼンしていきたいと思います。
ここ20年間ぐらいのダービー優勝馬のデビュー日を見ると、半数ほどが夏競馬でデビューしています。ロジャーバローズ、ワグネリアン、ワンアンドオンリー、そして三冠馬オルフェーヴル、みんな夏競馬デビューです。
まだ幼さの残る2歳馬のレースを見ながら「こいつが次期ダービー馬かも知れんなぁ…」なんて目を細めるのも楽しみ。
そして、そのダービー馬と同じレースでデビューした他の馬たちの後の成績を見ると、人気してた馬なら1勝クラス前後止まり、人気薄なら未勝利のまま引退が多数という状況でした。
つまりダービー馬と、せいぜい1勝クラス程度の馬と、一生未勝利の馬が一緒に走る。それが2歳新馬戦なのです。なので実はこの時期の2歳戦は意外と馬券が簡単なんですよ!
夏競馬の未勝利戦には2歳未勝利と3歳未勝利の2つがあり、2歳未勝利の方はデビュー馬だったり、新馬戦で勝てなかった馬が出る普通の未勝利戦なんだけど、3歳未勝利が熱い!
実は3歳未勝利戦というのは夏競馬期間で終了。つまりこの時期に未勝利にいて、夏競馬の間に勝てなかった馬は実質引退しなければならない運命にあるという事。
それだけにチャンスのありそうな馬の騎手はなんとか勝たせてやりたいと知恵を絞ってきます。なんだ単なる未勝利戦かつまらない…と思って見ればつまらないレースも、未勝利馬のラストチャンス、バトルロワイヤルだと思うと、やはり観る方も手に汗握るというものではないでしょうか!
地方競馬の騎手が着る勝負服は、通常騎手自身が希望したデザイン・配色の勝負服をどのレースでも着用します。
なので、地方競馬では出馬表を見なくても、レース中に勝負服さえ見れば誰が乗っているのかが一目瞭然なのですが、たまに違うデザインの勝負服を着る事があります。
1つは「JRAとの交流競走において地方競馬所属の騎手がJRA所属の馬に乗る場合」です。
他にも南関東競馬ではダートグレード・南関東の重賞・2歳新馬戦に限定ですが、JRAと南関東両方に馬を預けていて、その馬主が所有する地方競馬の預託馬でも馬主服の着用が可能です。
つまり、JRAの馬主が南関東にも馬を持っていて、さらに南関東の重賞に門別で預けている馬を出走させる時でも馬主服の着用ができたりするって事。
逆に川崎競馬ではJRAの騎手が自分の好きなデザインの勝負服を着る事もできて、佐々木竹見カップではM.デムーロがテントウムシ柄の勝負服を着たりもしてますね!
佐々木竹見カップは、2戦目をハナ差で制したミルコ・デムーロ騎手が初出場初優勝! この日のためにあつらえたオリジナル勝負服は、自身のラッキーアイテムであるてんとう虫柄。「てんとう虫のおかげで勝てました!」とニッコニコでした。 pic.twitter.com/afGiC1bl7l
— 井上オークス (@inoue_oaks) 2016年1月26日
勝負服を見るのも競馬の楽しみの1つだね!
中央競馬には富士ステークスだとか、セントウルステークスだとか、レース名にステークスが付くレースは沢山あります。
しかし、地方競馬には一切ステークスが付くレース名がありません。これはなぜなんでしょうか?
その答えは、そもそもステークスとは何か?を知れば見えてきます。
ステークス方式(ステークスほうしき)とは、賞金形態のひとつである。
近代競馬の成立以後、おもにイギリスで賞金を懸けての競走が盛んに行われるようになり、その賞金を拠出するため、レースに所有馬を出走させる馬主が賭け金 (stake) を出し合い、それを集めたもの (stakes) を勝者あるいは事前に定められた番手の入着馬までに分配するという方法が採られていた。これがステークス方式と呼ばれる。
wikipediaより引用
要するに出走馬の所有者が賞金を出し合って奪い合う形態のレースがステークス。
日本のJRAの場合は…
本来のステークスは馬主どうしが賞金を拠出して、その賞金を取り合うレースのこと。現在、本賞金は全部主催者の日本中央競馬会が出しているので、登録料を付加賞として1着から3着まで7・2・1の割合で配分する形で残っている。最近は外国でも純粋のステークスは非常に少なくなっている。特別登録料のある競走は一応全部ステークスで、ほとんどの特別競走がステークス制をとっていると解釈してもよいであろう。 - JRA公式WEBより引用
つまり馬主から徴収した登録料を上位の馬に分配する仕組みがステークス。
公式出馬表にも賞金欄を良く見ると付加賞って書いてあります。
さて、ではなぜ地方競馬にステークスが無いかというと、こうした賞金を出し合っていないから。ステークス競走ではないのでステークスと名乗っていないというわけです。